独身者に贈る「成年後見制度」の概要

超高齢化社会の現実

 日本人の平均寿命は女性87歳、男性は80歳を超えています。定年退職を迎えてもまだまだ余生は長いのです。
 仕事漬けだった毎日から解放され、ホッと一息ついた途端初めて、独り身の寂しさを実感してしまうのです。
 誰かが側にいてくれる幸せ、私はいつもこのことを独身の方に伝えたいと思っています。
 現在、後期高齢者の3人に1人が要介護者です。
 独身者の多くは、死ぬときはポックリ逝くだろう、あるいはまだ「死」と言うことが非現実的で、何も考えられないのかもしれません。
 しかし、現実はそうではないのです。寿命が延びた分、また苦しんでいる方も増えているのです。
 このまま少子高齢化が進むと、日本はどうなってしまうのでしょう?

  • 故郷がなくなる(財政破綻してしまう地方公共団体が続出して、全ての地域において公共インフラを更新する財力はなくなり、過疎地は切り捨てられます。)
  • 純粋な日本人がいなくなる(経済的にグローバル化は避けて通れず、移民が急増。やがて純粋な日本人はいなくなる。)                    

 そうです。先人が長年守ってきた日本人のアイデンティティーが失われてしまうかも知れないのです。
 ですから、独身者の方には、是非、自分の幸せを考えていただくとともに、あなたの故郷を守り、子孫に日本を残してあげて欲しいのです。
 結婚すると、あなたに子供が出来なくても、あなたに兄弟がいなくても、あなたには、配偶者を通して親族が出来るかもしれません。この親族があなたを助けてくれるかもしれません。
 叔父、叔母の双方が認知症になってしまい、一人でお二人のお世話をしてきた甥っ子さんが、お二人の権利や財産を守るためには今後どうしたらよいのか相談に訪れました。
 このご夫婦は幸せです。一生懸命になって面倒を見てくれる親族がいるのですから。このまま独身を続けて、誰一人あなたの面倒を見てくれる人がいなかったらどうしますか?
 そこで、成年後見制度について簡単に学習しておきましょう。

成年後見制度とは?

 認知症、知的障害、精神障害など精神上の障害によって、物事を判断する能力のない人について、本人の財産や権利を守る援助者を選ぶことで、本人を法律的に守る制度です。

成年後見制度にはどんな種類があるの?

任意後見制度と法定後見制度があります。

任意後見制度
 将来、自身が判断能力が不十分となったときに備えて、「誰に」「どのような」支援をしてもらうか、あらかじめ契約によって定めておく制度です。
 取り決めは、自分の生活や療養看護、財産管理に関する事務について支援を受けたい方に代理権を与えます。                           公証人の作成する公正証書によって契約します。本人の判断能力が低下し、家庭裁判所で任意後見監督人が選任されて初めて任意後見契約の効力が生じます。

法定後見制度
 
認知症などによって、判断能力が十分ではなくなった時に、本人、配偶者、四親等内の親族、検察官又は市区町村長の申し立てによって、家庭裁判所が本人の援助者を選任します。本人の援助者は、配偶者や子供などの親族だけでなく第三者を選任します。現在の成年後見人は7割が第三者(弁護士、行政書士等)です。これは、本人のために家庭裁判所が総合的に判断し決定するからです。必ずも親族が成年後見人になるわけではありません。
 
本人の判断能力に応じて「後見」、「保佐」又は「補助」の3つの制度のうち、いずれかを利用できます。
 
この成年後見制度を利用するためには。申立てや鑑定の費用、成年後見に対する報酬等の費用がかかります。それでは、お金のある人でないとこの制度を利用できないのか?との疑問が生まれますが、市町村で助成制度があり、生活保護を受けている方や財産を持たない方の申立てに要する費用や法定後見人に対する報酬は、市町村が負担します。
 ですから、お金がないから利用できないと言った制度ではありません。

おわりに

 近年では、オレオレ詐欺や、高齢者を対象とした投資話などによって財産を奪われると言った被害も急増しています。精神的に障害のない老人もあっさりと騙されてしまう時代です。
 ですから、このような被害を防ぐ観点からも、成年後見制度の利用は有効なのです。
 今後も結婚する意思がなく、また、親身に寄り添ってくれる親族がいない方は、任意後見制度の利用も視野に入れておいてください。
 自身が精神障害になったときに、入院する施設や介護の方法、財産の保全など、あなたに変わって処理してくれる人がいることは大きな安心に繋がります。
 しかし、やはり、あなたを心配してくれる親族がいることこそが、最大の安心なのではないでしょうか?そういった観点からも是非、結婚して欲しい。そう願ってやまないのです。

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